ノニの有効性にまつわる、気になる仮説の真偽は?

Q:ノニに関する気になる仮説である「プロゼロニン・ゼロニン仮説」について教えてください。

A:根も葉もない完全なデタラメ・嘘の仮説というわけでもない

ノニについての情報サイトや書籍等でちょくちょく見かけるのが、「プロゼロニン」と「ゼロニン」という言葉です。

この2つの言葉は、ノニに関する気になる仮説である「プロゼロニン・ゼロニン仮説」に関係する言葉です。

プロゼロニン・ゼロニン仮説とは

プロゼロニン・ゼロニン仮説とは何かというと、ごく簡単に説明すると「ノニには、プロゼロニンという成分が含まれており、これに体内の消化酵素が加わると、ゼロニンという成分に変化し、そのゼロニンが傷ついた細胞、うまく機能しない細胞を正常化させることで、健康に対する大きな働きかけが期待できる」というものです。この説は、「ノニの父」と呼ばれるハイネッケ博士が提唱しました。

これだけ見ると「うわ、プロゼロニンとゼロニンってすごい!」と思ってしまいそうなのですが、「プロゼロニン・ゼロニン仮説」という名の通り、ノニにプロゼロニンが含まれていてそれが体内でゼロニンになる、というのは、あくまでただの仮説なのです。

そう、ハイネッケ博士も、この成分の存在を証明することはできなかったのです。

プロゼロニン・ゼロニン仮説は嘘の仮説なのか?

というわけで、プロゼロニン・ゼロニン仮説は「あくまで仮説」という立場のままだったので、その信憑性はとても疑わしい、とも言われており、この仮説を完全否定する人も少なくありませんでした。

たとえば、ハワイの植物ガン研究センター・マックレチー博士も、2002年に発表した論文で「ゼロニンの存在は明らかに科学的根拠がない」という趣旨で、バッサリとこの仮説を叩き切っています。

ということは、この仮説は完全なデタラメ・嘘なのか?となってしまいますが、実は2010年に、モリンダ社の研究開発部が「ゼロニンと言われていた成分は、実はイリドイドのことだった」という趣旨の発表をしています。

このイリドイドは、幅広い薬理活性(薬のような作用)を持つと言われる優秀な成分で、健康維持に大いに役立つ効果が期待できます。

イリドイド、とひと言で言っても、その種類は数多くあり、得意分野も違うのですが、ノニ果実には現在のところ19種類ものイリドイドが確認されており、これは他の食品と比べても、圧倒的に多種類と言えるレベルです。

多種のイリドイドによる幅広い作用があったからこそ、ハイネッケ博士の時代は「まだ解明されていない未知の成分があるに違いない!」ということで、プロゼロニン・ゼロニン仮説なるものが生まれたのでしょう。

つまり「ノニにプロゼロニンという成分があり、それがゼロニンに変換される」という仮説自体は今も認められていないものの、その仮説が出る原因となった成分そのものはノニにちゃんと存在する、というわけですね。

こうした経緯を考えると、プロゼロニン・ゼロニン仮説は、「根も葉もない完全なデタラメ・嘘の仮説というわけでもない」と言えそうです。